プロフィール
話をするのは商品ではなく、青森を自慢する。
そして「その青森の物ばかりを使って作ったタレです」って。
上北農産商事株式会社
成田正義社長
あおもりのソウルフードの代表格「スタミナ源たれ」。青森県内ではシェア約70%を誇り盤石かと思える「源たれ」ですが、一方で県外では長く売れない時期が続き、組合存続が危ぶまれる時期もあったそうです。
2004年に販売部門を担う上北農産商事を設立し社長に就任。自ら全国を売り歩き、近年は焼肉のタレ売れ筋ランキングでナショナル・ブランドに混じってベスト10圏内に入るまでに成長しました。
昭和24年板柳町生まれ
◎経歴
昭和43年4月 農協勤務
昭和48年4月 フランスベット販売株式会社
昭和52年4月 上北農産加工農業協同組合入社
昭和62年 上北農産加工農業協同組合 弘前支所長
平成5年 上北農産加工農業協同組合 常勤理事参事
平成16年 上北農産商事株式会社 代表取締役社長
ともに兼職し、現在にいたる。
◎転機
フランスベット販売㈱で全国売上第1位、2期連続達成し、他県への転勤がかかった。悩みに悩んだ末、退職した。しかし農協では財務を学び、フランスベット販売ではプロとしての営業を学んだ。上北農産加工では財務と営業が生かされた。
◎趣味
カラオケ。特に演歌が好き。吉幾三(心に込み上げるものがる)
◎座右の銘
美しい花は、根があるからこそ咲いている。根とは親であり、先祖様
◎自分評
㋑大きな成果と気負って進むより、小さな成果を積み重ねてコツコツ、種をまいてきた。そしてチャンスとみた場合、たたみかけてきた。常に考えている。「無を有」にするために。
㋺何事においても本気でやってきた。だからおもしろく楽しい。人を幸せにするために、本気で働いている。
㋩「売れるとか」「売れないとか」又、経営再建のため、後戻り出来なかった。必ず成し遂げる決意でやってきた。背水の陣である。生きるためである。どんなに苦しくても、家族を路頭に迷わすわけにはいかない。これは自分の頭から離れて経営したことはない。この商品力を信じ、何事においても、本気で自分でやってきた。自分の会社は自分で守るしかない信念でやってきた。
◎社長になって変わったこと
㋑どん底の中でも再建にあたり、人員を解雇しなかった。平成4年に比べて人員が約3倍に増えた。
㋺悪い時も、良い時も、「みんなで」という考えである。
㋩今までとは同じだが、何をするにも、苦労はつきもの。どうせ苦労するならみんなで、身のある苦労をしようと、みんなで心がけている。たとえ失敗しても、みんなで、どんなことにも率先してやろうという雰囲気でやってきた。注意する時も、叱る時も、本気で。しかし人を「抱く心」だけは忘れなかった。仕事をするのが楽しい。
◎会社を元気にするためにしている事や考え方は?
㋑他社のまねのできない商品づくり。
㋺素材の差別化や、本物志向
㋩「根気」と「忍耐」を学んだという
㊁KNKならではの商品開発。どんなに原料が安いからと言って、輸入農産物には、一切手をつけることは絶対ない。食の根幹は、「安全」「安心」「健康」。県産・国産を市場に訴えてきからこそ、売上増につながった。商品開発の素材は身近にある。みんなで足を使って歩こう。人を知ることは財産。そこから必ず掴むものがある。それを生かそうと考えている。国産大豆100%使用しているのは、全国でも稀。販売戦略の上で大きなカギになる。
◎今後のビジョンは?
内需外貨と外需外貨を稼ぐ。内需は現在16ヶ所の販売拠点を4ヶ所増やす。1月6日に京都に開設した。あと3ヶ所。そして空白地域を埋めていく。外需は本気になって、上海、台湾、香港にターゲットを絞り、販路を拡大する。
◎経営者という立場を考えなければ、いまの会社の魅力は?
㋑「食はたれの時代」「無限の魅力がある」「益々伸びると確信している」
㋺なぜ売れたのか?どういう人が購入しているのか?どんな気持ちで購入したのか?お客様の心をどうつかむのか?それが会社の魅力。仕事をするのが、本当に楽しい。
◎青森県をどう思う?
加工の立場だが、他県に比べて本県の素材は優れている。さまざまな農産物があるが、特に「りんご」と「にんにく」は価値を見出す加工素材としては、スーパー素材だと思う。いい商品がたくさんあるので、外に、外に出てもらいたい。必ずうける。あとは私たちが、どのように生かし、流通と販売にのせるかだ。最終的には、生産者の所得と雇用を作り出すことである。
◎若者にメッセージを
若い時はどんな苦労をしてもよい。年を一つ、一つ年追うごとに幸せにならなければ、家族は幸せになれない。我々の場合は、何事においても、諦めない「根気」「忍耐」が大事。
掲載している内容はすべて取材・放送当時のものです。
オンエア
2014年1月24日(金) 深夜1時55分~OA
トークのつづき
番組内で紹介しきれなかったトークをディレクターがチョイス